試験onlyの成績評価
大抵のMSc, Taught Mastersはそうかもしれないが、試験一発で成績評価が決まる。
MSc Economicsの場合、試験は一つの科目を除き、Term3にある試験期間(通常4月末~6月頭)に行われる。ちなみに、唯一コース開始早々の9月に行われる試験は、数学の試験である。(いわゆる、Math Course, Math Camp, Math Prep)
という訳で、計7科目の試験を先日受験した。今年はCovid19の影響があり、全てオンライン受験となり日程も2週間ほど後押しとなった。また、これによって成績評価にも調整が加わることになる。(後述)
したがって、試験形式も例年とは変更となった科目が少なくない。また体感ベースで言えば、例年より難しくしたと思われる科目が多かった。この詳細はさておき、まずはオンライン試験の形式について説明しよう。
Take Home Exam
オンライン試験(英語ではTake home examと呼ばれていた。これはオンラインに限らず、レポートや課題に近いスタイルの試験全般の呼称である。)となった今年の試験は正直きつかった。
何がきつかったかというと、
- 試験問題が例年より難しかった
- 結果として、試験時間が長くなった
という点だ。
試験の形式について説明するところからはじめよう。
前述の通りすべての科目がオンライン試験となり、そのオンライン試験は2種類の形式によって構成されるものとなった。それぞれ24H ExamとCourseworkという名前で呼ばれている。
24H Examはその名の通り、24時間時間が与えられて解答を提出する形式の試験である。問題が公開され、そこから24時間の提出時間が与えられ、その中で好きなタイミングで提出して良いというものだ。ここで、なぜ24時間も時間が与えられるのか、と思うかも知れない。それは、世界各国の時差を考慮して平等になるように24時間、という論理だ。
UCLには様々な国から留学生が来る。特に大学院にもなると、イギリス人より留学生のほうが多いぐらいだ。インド、シンガポールといったイギリスとつながりがあった国をはじめ、中国、アメリカ、欧州各国などなど、文字通り世界中である。
そして、今回のコロナの影響で私含めいくらかの学生が緊急帰国している。そうすると、大学としても時差を考慮せざるを得なくなる。しかし、文字通り地球の反対側にいる学生もいるなかで、どう公平に試験時間を決められるのか。それに対する答えがこの24時間の提出時間ということになったのだろう。
もう片方のCourseworkというのは、提出期間が長くなった24H Examというだけだ。問題数が増え、もしかしたら科目次第でレポートチックになったのかも知れないが、私が受けた2科目(Adv Micro Theoryとコア科目のMicro Thery)は問題数の多い24H Examであった。
また、この2つに共通する従来の試験との違いで言えば、Open book(教科書や講義資料等を参照して良い)となったというのがあげられる。また、試験時間が時差を考慮したものになったため、基本的には時間に追われることは少なかった。
No Detriment Policy
他にコロナによって変更となったのが、最終評価の判定基準だ。
最終評価というのは、学位とともに授与されるもので、Merit, Distinctionという優秀賞のようなもののことだ。
従来であれば全科目を加重平均して約70%を越えるとDistinction (60%でMerit) という仕組みだったが、コロナによって不利にならないよう、この算出方法に修正が入った。
詳細は公式サイトを読んでいただければと思うが、点数の良い一部科目のみの成績を用いて、加重平均を算出するという形となった。
試験発表前の手応え
正直なところ、全体的に難化していたような気はする。一番きつかったのはエコノメだったが、これは今年から先生が変わったことに起因するのか、Take Home Examであることに起因するのかは不明だ。
他の科目は講義資料や過去問を参照することができたので、助かった側面も大きかった。ただ、私の勉強不足であったことも事実ではあろう。
結果
そして先日8月上旬に試験結果が発表された。正直なところ、全くもって良い成績ではなかったが、追試 (Resit)にならなかっただけよし、としておこう。
今後、UCL MSc.Economicsに進学する方のためにコメントしておくなら、基本的には過去問をしっかりやっておけばPassはできるのではないだろうか。当たり前だが、試験前に詰め込むよりTerm1とTerm2の間に、できれば友人とともに過去問でも解きながら、Term1をさっと復習しておくほうが楽にはなると思う。
私は結果として、論文をしっかり書いて運が良ければMeritで卒業できるかなという程度となってしまったが、最後まで気を抜かずに頑張ろうと思う。
0 件のコメント:
コメントを投稿