留学を振り返って & イギリス大学院留学を志す新卒の君へ

2021年1月4日

After-London

t f B! P L

2021年1月3日時点で、大学院留学は有意義だったか振り返った記録。

直接的な金銭リターン

留学費用、機会費用を考慮せずとも、マイナス。

すなわち、留学前の月収 > 留学後の月収ということだ。これに留学のコストを入れれば圧倒的なマイナスだし、本当なら機会費用も入れないといけない。

理由は単純である。就職活動に「新卒後3年程度の所得最大化」という観点から言えば失敗しているからだ。何なら学部自体のほうが善戦していた。ただその原因は学部時代と変わらず、友人の言葉を引用すれば、

必死さが足りない。

ということが1つだ。それから「何をやりたいのかのビジョンが明確になっていなかったこと」に尽きると思っている。学部自体と変わらず、環境のせいにして適切な努力を怠ったという事かもしれない。結局、人間が1年で大きく変わることはないのだ。(変わるには1日1日努力していくしかないのも事実であるが。)

良い側面もあった。色々な失敗・経験を通じて、やりたいこともわかってきた。ただ、当初のゴールに向けた投資としては短期的にはリターンが良くなかったという話である。

また余談であるが、もしやりたいことがわかっているならば私はMSc Financeに行くべきだった。振り返ると、わかっていたけれど向き合わずに、なんとなくMSc Economicsであれば学者としてのキャリアもカバーできるし、と思い選んだ節がある。

ここから得られる学びはこうだ。

Don’t let the noise of others’ opinions drown out your own inner voice.
And most important have the courage to follow your heart and intuition.
They somehow already know what you truly want to become.
Steve Jobs

では無価値だったのか

短期の金銭的リターンは負であった訳であるが、無価値だったのかと聞かれればNoと自信を持って言える。

ただ、「支払った投資に対して満足なリターンが得られたか」「あなたの留学はPayしたのか」と聞かれれば「Yes」とは言えないだろう。これは私の不徳といたすところだ。留学資金の提供者 (家族) にこの場を借りて謝罪したい。

さて、このNoと言えないということが意味するのは、上記2点の切り口が間違っているということだ。では上2つで測れなかったリターンとは何であろうか。漠然としたワードに逃げることになってしまうが、「経験」だったとしか現時点では表現できない。

すなわち、自分のやりたいことが明確になり、何が間違いだったか認識できたのは、金銭的に不毛だった留学を経験したからだ、ということだ。この経験がなければ、今の自分はいないのだろう。もっとも、別の経験を通じて同じようなことに気づけたのかもしれないが、流石にそこまで言い出すときりがないのでやめておこう。

さいごに: イギリス大学院留学を検討するあなたへ

本ブログを読んでくださる方は、想像するにイギリス大学院留学を意識されている方だと思う。その中でも、私費で、新卒 (もしくはそれに近い形) で検討しているあなたへ、伝えたいことがある。

もしあなたが、次のことに全く当てはまらないなら「こいつ当たり前のこと言ってるな」と流してくれれば良い。ただ、今一度考えてほしい。

あなたが留学する理由はなんでしょうか。自分自身を納得させる詭弁でなく、正直に何故留学したいのか今一度考えてみてください。真の理由は、環境が変われば自分が変われる、海外トップ校を出れば何かが変わる、そういうものではないでしょうか。そうでなければ、自信を持って決めた道を歩んでいただければと思います。私から言うことはありません。

ただ、もしそうであれば人はなかなか変わらないものだということを心に留めて、毎日死ぬ気で努力する覚悟で出かけてください。それができないなら、時間とお金の無駄になる可能性が高いと僕は思います。

一方で、それが理由であったとしても、努力する覚悟を持った上で留学すれば、得られることもあると思います。何気なく過ごすだけでは何も変わりません。そのことを強く意識し、自分の留学の目的を明確に掲げ、それに向けて努力を厭わないのであれば、数百万、機会費用を含めれば1千万、それを捨てることにならないと思います。あなたの目標が達成できることを微力ながら応援しています。

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